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第三天的課程包含了「燒酎香味輪」、「燒酎酵母」、「粕取燒酎」、「亞洲白烈酒」以及「燒酎麴菌」五大主題,都是非常硬底子的課程,我簡單紀錄下每堂課的摘要,針對有興趣的主題,或許將來再另外找機會或邀請更專業的講師跟大家分享。
D3-1 燒酎香味輪「Shochu Flavor Wheel」
由日本行政法人酒類總合研究所釀造技術研究部門副部門長篠田典子博士主講,篠田博士在清酒與燒酎學術與研究業界服務超過20年,曾歷任四個國稅局鑑定官後,轉入酒類總合研究所,相信這幾年大家經常讀到老師的論文。我們非常榮幸地,在今年10月1日,邀請到篠田老師來台演講,讓大家有機會可以一睹大師風采。
這幾年我特別關注在台灣發展官能評價與香味輪這個主題,因為它不但是學習清酒或燒酎的基礎,也是我們能與生產者對話的共同語言。關於燒酎香味輪,其實原本係由沖繩國稅事務所的宮本宗周老師發展的泡盛香味輪、鹿兒島大學發展的地瓜燒酎香味輪為基礎,後來經過酒類總合研究所長船行雄博士再次整理後,成為一個較完整的體系。這個體系雖整合了各種原料燒酎與泡盛的香味,但都是以正向香氣為主,目前針對缺陷類香氣由於整個體系太過龐大,在地瓜燒酎與泡盛中,仍參考原始的個別香味輪。
燒酎香氣輪的架構與清酒類似,但酒類總合研究所這套體系則是依照燒酎原料在發酵與蒸餾過程中,把較常見的香氣,把大分類構築起來。簡單來說,就是第一大類是米燒酎香氣,第二大類為地瓜燒酎,第三大類為泡盛古酒,第四大類為麥燒酎,第五大類亦為地瓜燒酎,第六大類是蕎麥燒酎,第七大類為泡盛。
雖然在香味輪裡面,這樣的分類法並沒有涵蓋缺陷類香氣,但卻是將燒酎泡盛的複雜香氣簡化,讓即使是初學者都能快速掌握,也幫助生產者能精確表達酒體特色,幫助消費者建立品飲記憶與風格認知。

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D3-2. 鹿兒島大學高峰和則教授主講燒酎酵母
燒酎酵母相較於清酒酵母,具有耐酸、耐高溫與耐酒精的顯著特徵。由於一次醪環境 pH 值偏低(約 3.0–3.5),且發酵溫度常超過 30℃,因此能適應此環境的酵母菌株才能確保穩定發酵。燒酎酵母的主要特性包括:
耐熱性:可在 30–35℃ 的高溫下維持活性。
耐酸性:能適應高酸度環境,避免酸敗。
耐酒精性:可承受 18–20% 酒精濃度,確保完全發酵。
風味生成能力:不同菌株能產生差異化的香氣化合物,如酯類與高級醇,直接決定燒酎的香氣表現。
而以燒酎酵母的種類來說,相較於釀造協會酵母,鹿兒島大學所開發的專用酵母,更有其特色,以下舉例:
鹿兒島 2 號 (K2):最常用株,佔 80% 以上,特色為清爽、略帶酸感。
鹿兒島 4 號 (C4):花香柔和,適合高品質麥或芋燒酎。
鹿兒島 5 號 (H5):濃郁甜香,風味厚實,常用於甘藷與黑糖燒酎。
CR-37 芳香株:生成高濃度 isoamyl acetate,展現香蕉香,常用於差異化產品。
鹿兒島 6 號 (A6):耐高溫、果糖利用率高,適合黑糖燒酎,能抑制酸度過高問題。
另外在燒酎中特有的差し酛 (Sashi-moto) 製程,與清酒不同的是,它的作用是為了在一次醪培養大量純培養酵母,再導入二次醪。最主要的功能是:
(一)抑制野生酵母與雜菌生長。
(二)加快發酵啟動時間。
(三)提升酒精生產率。
(四)保持酒體風味穩定。
如果以化學與感官數據來看:
(一)K2:清爽酸香。
(二)C4:柔和花香。
(三)H5:厚實甜潤。
(四)A6:酸生成低,風味乾淨。
不同酵母株能為燒酎帶來明顯差異化的香氣與口感,也決定了最終的市場定位與產品風格。
另外,老師也特別指出了黑糖燒酎目前有一個非常特殊的問題是:
(一)高溫下糖分利用率下降,酒精度不足。
(二)醋酸生成量偏高,酸味明顯。
(三)故如果以 A6 酵母應對,可耐高溫並有效利用果糖。

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D3-3&4:關於燒酎的麴菌種類特性、粕取燒酎
第三堂課跟第四堂課是由宇都宮老師主講。
(一)黃麴 (A. oryzae):酸度低、果香突出,帶有華麗花果香氣,口感柔和細膩。
(二)白麴(A. luchuensis mut. kawachii):酸味中等,平衡乾淨帶有穀物與柑橘香氣,酒體乾淨透明。
(三)黑麴 (A. luchuensis):適合高溫環境,酸味高,帶有木質感,口感則是乾爽厚實,餘韻深長。
粕取燒酎(Kasuzu Shochu)
酒粕燒酎是利用清酒釀造後的酒粕作為原料:
(一)原料特性:殘留澱粉、蛋白質與部分酒精。
(二)製程:多採減壓蒸餾,部分則用常壓蒸餾增加厚重感。
(三)香氣表現:己酸乙酯與乙酸異戊酯含量高,展現蘋果、香蕉等果香;同時有乳酸、氨基酸衍生的旨味。
(四)市場定位:由副產物再利用逐漸轉為具有特色的類型品項,帶有清爽風格,易於被年輕消費者接受。

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亞洲白烈酒的比較與定位
課程中特別提到,燒酎在全球蒸餾酒市場中屬於「亞洲白烈酒」的一環,與其他地區烈酒相互比較:
(一)中國白酒 (Baijiu):
1.高粱為主原料,多重發酵與甕式儲存。
2.香氣濃烈、酯類複雜,與燒酎的清爽形成對比。
(二)韓國燒酒 (Soju)
1.傳統為穀物蒸餾,現今多以稀釋法生產。
2.市場定位為大眾化、低價位,香氣單純。
(三)日本燒酎的定位
1.以單式蒸餾保留原料特性,香氣清晰且層次分明。
2.相較於白酒的厚重與韓國燒酒的單薄,燒酎展現中庸平衡。
3.在國際市場上,燒酎可作為「亞洲白烈酒中最適合搭餐」的代表。

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以上就是今天的課程簡要,相較於昨日大量的品飲體驗,今日多以化學分析以及數據來探討燒酎的香氣分子、麴菌與酵母種類為主。相較於清酒,燒酎特別有趣的地方就是如果以原料X麴種X酵母X蒸餾法,將會出現超過百種以上的風味,是不是很有趣呢?
D4
第四天的課程包含了「RTD即飲燒酎與低酒精燒酎」、「筆試測驗」、「燒酎經典飲用方法」、「燒酎現代飲用方法」、「盲飲測試」。
D4-1「RTD即飲燒酎與低酒精燒酎」
不管是這幾年有關注日本國稅廳所發表的「酒のしおり」(酒類白皮書)或是到日本出差旅遊時在酒類架上,一定會發現現在日本的酒類通路正在發生巨大的變化,即新興酒類通路,例如便利商店、超市、大型電器行、生活百貨等正快速成長,而疫情之後「宅飲」次數也正逐漸高於「聚餐喝酒」,為了因應這些新興通路貨架特性與飲用場所的變化,「RTD」酒款正快速取代傳統大型玻璃瓶裝容器,燒酎也不例外。
如何推出各式各樣以燒酎為基底的調製酒款,成為各酒廠的新課題。這其中也包括跟日本酒相同,有著往「低酒精化」的趨勢。日本傳統燒酎的酒精濃度約在25%,為了方便消費者以平日習慣的酒精濃度直接飲用,非調製酒款則直接以類似「前割」兌水,將燒酎酒精濃度稀釋至14-17度。而不管是RTD或是低酒精品項,相信將來會有更多燒酎或泡盛廠推出。

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D4-2.「筆試測驗」
從燒酎的歷史、文化、種類、麴菌、品種、酵母以及產區等,以選擇與填充題方式出英文考題,這部分並不難,只要把課本與上課講義,加上清醒地聽老師聽講,應該都能過關。
D4-3.「燒酎經典飲用方法」
邀請在宮崎縣經營燒酎餐酒館「國酒 松」的小松山龍辰老師,在課堂上實際以經典的燒酎飲用方式搭配店內招牌的下酒小菜,讓我們在各種飲用方法下,帶來的不同體驗。相信大家並不陌生這些飲用方式,這裡僅紀錄老師提醒的幾項重點:
(一)加冰飲用(On the rocks):冰塊的純度與密度,指的是冰塊上的霧狀面積越少越好,一方面不會因冰塊快速融化影響到口感,另一方面也能讓燒酎的香氣更為集中。而不管是加冰塊或是加水,選擇軟水或是與燒酎原水質相近的軟硬度為佳。在攪拌上以7-8次為佳,攪拌過少酒精感較為明顯,攪拌過多則會讓香氣過於稀散。

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(二)加水飲用(And Water):不管是加冰加水,或是加入溫水,在比例上以5:5或6:4較佳,以平衡酒精濃度與香氣比例。有同學提到曾有侍酒師建議攪拌時,以順時鐘攪拌13圈半,逆時鐘攪拌3圈半的最佳攪拌公式,關於這點,老師表示他並不會這樣做,但順時鐘攪拌的確有助於將香氣集中在杯的中心,最後以逆時鐘快速再把香氣發散出去。

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(三)前割(Mae-Wari):前割指的是在飲用前1-2天,先行兌水。飲用時不再進行任何勾兌。好處是便於直接飲用,並且會讓整體口感更為柔順,但缺點是香氣的表現或弱化,尤其是原本即屬於較為清淡香氣(Mild Flavor)的酒款較不適合前割作法。前割完後也儘量於一週內飲用完畢,因此在前割的數量上也要因應來客數做調整。

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(四)加蘇打水(And Soda):由於加蘇打水是為了要增加入口時的清爽感,因此適時加入些許冰塊以及使用冰鎮杯會有加乘效果。比例上以4:6或3:7為宜,儘量調製後控制酒精濃度在10%以下。並先加入冰塊與燒酎進行攪拌後再倒入蘇打水,倒入時也從杯緣倒入而並非從冰塊上倒入。倒入蘇打水後攪拌次數不宜過多,以免讓蘇打水產生過多氣泡讓酒精感上升。

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如果是減壓蒸餾燒酎則要降低攪拌次數,以免讓口感更為淡薄。有同學問是否可以加通寧水取代蘇打水,老師認為通寧水的口感明顯,通常帶有甜酸苦等味道,會大幅改變原本口感,這點就要考驗侍酒師平日對酒款的了解或練習。
這裡也特別強調,經典的燒酎飲用方式是讓客戶能更容易體會到這款燒酎原本的香氣,重點應放在以客戶習慣的方式飲用,而非去刻意改變燒酎的香氣或口感。
(五)加熱水(And hot water/o-yu-wari):杯子一定要先行預熱,熱水溫度控制在80度C,儘量在40秒內完成,並且依照當時室溫控制在入口溫度為50度C。順序上老師建議先倒熱水後再加入燒酎,讓口感呈現滑順的狀態,如果先倒入燒酎再倒熱水,會因熱水的溫度讓杯中燒酎酒精快速揮發,呈現強烈的酒精感。

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老師常用的方式是將燒酎倒入杯中時,從杯緣倒入,最後則留下幾滴倒在杯口正中央,這樣可使消費者更能明顯感受到香氣。另外加熱水的飲用方式則無需攪拌。加熱水是日本飲用燒酎時的經典喝法,因此建議可多練習與學習,因為藉此也可傳遞燒酎的傳統飲用文化。
最後,老師也提醒,如果是做燒酎雞尾酒,可從兩個面向思考,一是如何透過調製去放大原本想要傳遞的香氣與口感?二則是單純將燒酎作為調製基底酒精。這兩個面向沒有對錯,僅是要有自己的想法,去決定何者為這杯酒,誰是主角,誰是配角。
對小松山龍辰老師有興趣的朋友,也可以追蹤老師的IG :kokushu_matsu
D4-4.「燒酎現代飲用方法」
與上一堂不同的經典飲用介紹,這堂課則是邀請到日本非常有名的調酒師,YAS Kawakubo。Kawakubo san曾於新加坡、法國、澳洲及日本許多知名酒吧服務,目前則是 The Tokyo EDITION, Ginza以及PUNCH ROOM TOKYO的負責人,並榮獲亞洲最佳50大酒吧的殊榮。相較於小松山老師,Kawakubo老師則是以調酒的基本核心概念「Base Spirit」、「Cordial Base」、「Infusion」出發,為我們示範了三個經典作品。
特別值得一提的是,這些基底燒酎,都是由酒造主動聯繫Kawakubo老師,希望能將自家燒酎調製後具有代表性的調酒作品。而老師也正因為酒造這樣的願意挑戰傳統,為這些酒款都設計了專屬的recipe。
這裡不一一詳細敘述的主要原因是因為調製後不管是香氣或口感,除了讓學員們驚呼連連外,其實也希望大家有機會到東京時,能有機會一訪老師的店,親自體驗燒酎調酒的驚人魅力。

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老師的IG:japanesecraftspirits
D4-5.「盲飲測試」
在上午的筆試結束後,最後進行六款完全盲飲測試。我們必須在品飲後針對每個酒款,寫下原料(米/麥/芋/黑糖/泡盛)、減壓/常壓以及產區或GI。這個測試並不難,主要是幫助學員們最後從香氣到口感,做一次最後的總複習。
以上就是今天課程的簡單摘要。在公布成績後,也由日本酒造組合中央會副會長山名規雄先生親自頒發結訓證書。而所有的課堂課程也到此告一段落,明天開始就是酒造見學。

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日文版原文
日本酒造組合中央会 JSS Academy 焼酎アドバンスクラス 研修日記 D3
3日目は「焼酎フレーバーホイール」「焼酎酵母」「粕取り焼酎」「アジアのホワイトスピリッツ」「焼酎の麹菌」の5本立て。どれもガチめの内容です。各講義の要点を簡単にメモしておきます。気になるテーマは、そのうち改めて深掘りしたり、専門家をお招きしてシェアしたいところ。
D3-1. 焼酎フレーバーホイール “Shochu Flavor Wheel”
講師:酒類総合研究所 醸造技術研究部門 副部門長・篠田典子博士。清酒・焼酎の研究畑で20年以上ご活躍、国税局鑑定官を経て現職という錚々たる経歴。ここ数年、篠田先生の論文を目にした方も多いはず。なんと10月1日には台湾でのご講演が決定。直にお話を伺える貴重な機会になりそうです。
官能評価と香味輪は、学びの土台でもあり、生産者と対話するための共通言語。焼酎フレーバーホイールは、もともと沖縄国税事務所・宮本宗周氏の「泡盛香味輪」と鹿児島大学の「芋焼酎香味輪」がベース。その後、酒類総合研究所の長船行雄博士が再整理し、より包括的な体系に。原料別の焼酎や泡盛のポジティブな香りを中心に整理されており、欠点香は(体系が巨大になるため)芋焼酎と泡盛では従来の個別ホイールも参照します。
構成は清酒の香味輪に近いものの、発酵・蒸留由来の「よく出る香り」を原料ごとに大分類化。ざっくりいうと、
1. 米焼酎、2. 芋焼酎、3. 泡盛古酒、4. 麦焼酎、5.(再び)芋焼酎、6. そば焼酎、7. 泡盛――という整理です。
欠点香は網羅していなくても、複雑な香りを“地図化”してくれるので、初心者でも掴みやすいし、生産者の表現精度や、飲み手の記憶づけ・スタイル理解にも役立ちます。
D3-2. 焼酎酵母(講師:鹿児島大学 高峰和則 教授)
焼酎酵母は清酒酵母に比べて耐酸・耐熱・耐アルコールがはっきり強い。一次もろみは pH 3.0〜3.5 と酸性寄り、発酵温度も30℃超が普通。その環境で安定発酵できる株が鍵です。主な特性は――
(一)耐熱性:30〜35℃でも活性を維持。
(二)耐酸性:高酸度でも酸敗を防ぐ。
(三)耐アルコール性:18〜20%でもへこたれない。
(四)造香能:酢酸イソアミルや高級アルコールなど、株によって香気プロファイルが変わる。
鹿児島大の専用株は個性がくっきり。例えば:
(一)鹿児島2号(K2):最も一般的(シェア80%超)。キレよく、ほのかな酸。
(二)鹿児島4号(C4):やわらかなフローラル。上質な麦・芋向き。
(三)鹿児島5号(H5):甘やかで厚み。甘藷・黒糖で活躍。
(四)CR-37 芳香株:酢酸イソアミル高生成で“バナナ香”。差別化に。
(五)鹿児島6号(A6):高温耐性・果糖利用。黒糖で酸過多を抑えやすい。
焼酎ならではの差し酛(さしもと)は、清酒の酒母とは目的が少し違い、一次もろみで純培養酵母を一気に増やして二次にもっていく工程。効果は:
(一)野生酵母・雑菌の抑制
(二)立ち上がりの加速
(三)アルコール収率アップ
(四)風味の安定。
化学・官能のざっくり印象は、
(一)K2:クリーンで軽やかな酸。
(二)C4:まろやかな花香。
(三)H5:厚みと甘み。
(四)A6:酸の生成が少なく、後味がきれい。
さらに黒糖焼酎の現在地として――
(一)高温下で糖利用が落ち、度数が伸びにくい。
(二)酢酸の生成が増え、酸味が立ちがち。
(三)対策としてはA6が有効(高温耐性&果糖利用に強い)。
D3-3&4. 麹菌の種類と特性/粕取り焼酎/アジアのホワイトスピリッツ/粕取り焼酎テイスティング(講師:宇都宮 先生)
麹菌の特徴
(一)黄麹(A. oryzae):酸は低め。華やかな果香。口当たりはやわらかく繊細。
(二)白麹(A. luchuensis mut. kawachii):中程度の酸。穀物感や柑橘のニュアンスでクリーン。
(三)黒麹(A. luchuensis):高温に強く酸高め。木質感も出やすく、ドライで厚み、余韻長め。
粕取り焼酎
(一)原料:清酒の酒粕(デンプン・たんぱく質・一部アルコールが残る)。
(二)製法:減圧が多いが、常圧で重心を下げる造りも。
(三)香り:酢酸エチル/カプロン酸エチルが出やすく、りんご・バナナ系の果香。乳酸・アミノ酸由来の旨みも。
(四)ポジション:副産物の再利用から、今では“軽快で個性あり”のカテゴリーへ。若い世代にも受け入れやすい。
アジアのホワイトスピリッツ比較
(一)中国白酒(Baijiu):主原料は高粱。多段発酵+甕貯蔵。香りは濃厚でエステル複雑。焼酎のクリアさとは対照的。
(二)韓国焼酎(Soju):伝統は穀物の蒸留だが、今は割水タイプが主流。大衆・低価格レンジ、香りはシンプル。
(三)日本の焼酎:単式蒸留で原料由来の輪郭がクリア。白酒ほど重くなく、ソジュほど軽くない、“中庸の妙”。食中酒としての適性が国際市場でも強み。
今日はテイスティング中心だった昨日と打って変わって、化学的な分析やデータで、香気分子・麹菌・酵母を深掘り。清酒と比べても、焼酎は原料 × 麹 × 酵母 × 蒸留の組み合わせで、100種類以上の風味バリエーションが生まれうるのが面白いところ。ね、ワクワクしませんか。
日本酒造組合中央会|JSS Academy 焼酎アドバンスクラス 研修日記 D4
4日目のテーマは「RTD(即飲)&低アルコール焼酎」「筆記テスト」「焼酎のクラシックな飲み方」「焼酎のモダンな飲み方」「ブラインドテイスティング」の5本立て。
D4-1. RTDと低アルコール焼酎
ここ数年の「酒のしおり」や店頭を見ても、コンビニ・スーパー・家電量販・生活雑貨など新しい販売チャネルが一気に存在感を増しています。コロナ後は外飲みより宅飲みの回数が上回る傾向も。結果、RTD(開けてすぐ飲める缶ボトル系)が大瓶の代わりに台頭中。焼酎も例外じゃありません。
各蔵は「焼酎ベースの多様なミックス品項」をどう出すかが新課題。同時に低アルコール化の動きも進行。伝統的な焼酎は25%前後ですが、ストレートで日常的に飲みやすいよう、前割り的に加水して14〜17%で出す品項も。RTDや低アルコールの焼酎/泡盛は、今後さらに増えそうです。
D4-2. 筆記テスト
歴史・文化・種類・麹菌・品種・酵母・産地などを英語で、選択&穴埋め形式。テキストと配布資料を押さえて、授業をちゃんと聞いていれば大丈夫なレベルでした。
D4-3. 焼酎の“クラシック”な飲み方
宮崎の焼酎酒場「國酒 松」の小松山 龍辰さんが、店の名物おつまみと合わせながら実演。どれも馴染みのスタイルですが、要点のメモを。
(1)ロック
氷は純度と密度が肝。白く曇った面は少ないほど◎:溶けにくく、香りがぶれません。加水するなら軟水、もしくはその焼酎の仕込み水に近い硬度がおすすめ。ステアは7〜8回が目安。少なすぎるとアルコール感が立ち、多すぎると香りが薄まる。
(2)水割り/お湯割り
比率は5:5か6:4が扱いやすい(アルコールと香りのバランス)。「時計回り13.5→反時計回り3.5回」が最適という説について:小松山さん本人はそこまで厳密にはしないそう。ただ、時計回りは香りを杯の中心に集めやすい、最後に逆回転でふわっと広げる――この考え方はアリ。
(3)前割り(まえわり)
1〜2日前に加水しておき、提供時はもう混ぜない。口当たりはやさしくなる半面、香りは弱まりやすい。もともとマイルド系の銘柄は相性いまいち。作ったら1週間以内に飲み切る前提で、仕込み量は来客数に合わせて。
(4)ソーダ割り
ねらいは清涼感。氷と冷えたグラスで効果アップ。比率は4:6または3:7、最終度数は10%以下を目安に。手順:氷→焼酎→ステア→ソーダ。ソーダは氷に当てずグラスの縁から静かに。入れた後は混ぜすぎない(泡立ちでアルコール感が立つ)。減圧蒸留の焼酎はステア回数をさらに控えめに。トニックで代用?→甘酸苦が強く原酒の表情が大きく変わるので、扱いは上級編。大前提として、クラシックな飲み方は“その焼酎の香りを感じやすくするため”。お客さんの“いつものスタイル”に寄り添い、香味を無理に作り替えないこと。
(5)お湯割り(おゆわり)
カップは予熱。お湯は80℃、40秒以内で仕上げ、室温に合わせて口当たり50℃を目標に。お湯→焼酎の順で注ぐと、アルコールの角が立ちにくくまろやか。逆だとアルコールが一気に立ちがち。注ぎは縁から静かに、最後に数滴を中央へ落として香りを立たせる。かき混ぜ不要。お湯割りは日本の伝統スタイル。作法ごと伝えるつもりで、練習あるのみ。
カクテルづくりの視点
原酒の香味をどう“増幅”するか。焼酎をベーススピリッツとして使いこなすか。どっちが正解、ではなく、主役/脇役を自分で決めるのがポイントです。
小松山さんのIG:@kokushu_matsu
D4-4. 焼酎の“モダン”な飲み方
ゲストは世界で活躍するバーテンダー YAS Kawakubo さん。シンガポール/フランス/オーストラリア/日本の名店を経て、現在は The Tokyo EDITION, Ginza と PUNCH ROOM TOKYO を統括。Asia’s 50 Best Bars 受賞歴も。
「Base Spirit/Cordial Base/Infusion」というカクテルの基礎コンセプトから、焼酎を主役にした3つのクラシックをデモ。面白いのは、どれも蔵のほうから先生に声をかけ、その焼酎のためだけの専用レシピを組んでいる点。
香りも口当たりも“え、こんな表情に?”と驚く仕上がり。詳しいレシピはここでは伏せますが、東京に来る機会があればお店で体感してほしいです。
KawakuboさんのIG:https://www.instagram.com/japanesecraftspirits/
D4-5. ブラインドテイスティング
午前の筆記のあと、最後は6種を完全ブラインドで。各サンプルについて、原料(米/麦/芋/黒糖/泡盛)、減圧 or 常圧、産地 or GI を記入。難易度は高くなく、香りから余韻まで総復習するのが目的です。
以上、4日目のざっくりまとめ。結果発表ののち、日本酒造組合中央会 副会長・山名規雄さんから修了証を授与いただきました。座学はここで完了。明日からはいよいよ蔵見学に入ります。
責任編輯:潘昱嘉
核稿編輯:陳慧